アールテクニカ地下ガレージ

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2016年のスマホゲームを振り返る

Author

羽田

SUPER DATA の Year in Review が公開されました。
アプリの2016/01〜11の売り上げなどについてレポートがされています。
これを参照しながら2016年のスマホゲームを振り返ります。

セールスランキング

SUPER DATA の Year in Reviewからセールスランキングを取得。2015年は別資料より。
2015も2016も金額は$=100円で計算。

2016年セールストップ5 + α

タイトル セールス 会社
f:id:artteknika_hada:20161228121555j:plain:w30 モンスターストライク 1300億 Mixi(XFLAG)
f:id:artteknika_hada:20161228121549j:plain:w30 クラッシュ オブ クラン 1200億 SUPERCELL
f:id:artteknika_hada:20161228121550j:plain:w30 クラッシュ ロワイヤル 1100億 SUPERCELL
f:id:artteknika_hada:20161228121552j:plain:w30 ゲーム オブ ウォー 910億 MZ
f:id:artteknika_hada:20161228121554j:plain:w30 モバイル ストライク 900億 MZ
f:id:artteknika_hada:20161228121557j:plain:w30 ポケモンGO 788億 Niantic

2015年セールストップ5

タイトル セールス 会社
f:id:artteknika_hada:20161228121549j:plain:w30 クラッシュ オブ クラン 1345億 SUPERCELL
f:id:artteknika_hada:20161228121552j:plain:w30 ゲーム オブ ウォー 799億 MZ
f:id:artteknika_hada:20161228121556j:plain:w30 パズル&ドラゴンズ 729億 ガンホー
f:id:artteknika_hada:20161228124102j:plain:w30 キャンディー クラッシュ サーガ 682億 King
f:id:artteknika_hada:20161228121555j:plain:w30 モンスターストライク 674億 Mixi(XFLAG)

アプリについて

モンスターストライク

2016年トップの栄冠を勝ち取りました。2015年から倍増しています。
世界的な流行はなく、ほとんど日本の売り上げなので日本人好きすぎです。
去年のこの位置はパズドラだったので、パズドラに飽きた日本人がモンストへ移民したように感じます。
ただし、モンストも3周年を超えて下降気味の気配を感じます。

クラッシュ オブ クラン

世界的には現在も人気ですが、日本ではかなり翳りを見せています。世界的には売り上げ微減。日本では売り上げかなりダウン。
無課金でも十分育成可能なゲームなので長期間継続してプレイしているユーザーが多いのですが、流石に飽きられているのを感じます。

クラッシュ ロワイヤル

2016年初頭リリースされました。新規タイトルとして年間トップ。
クラッシュ オブ クラン と比較するとかなり課金ゲー。

ゲーム オブ ウォー

2015年から売り上げ微増。課金ゲー。
日本の一般ユーザーは少ないと思うのですが、世界的には常に上位にいます。

モバイル ストライク

ゲーム オブ ウォー のクローン。同社が開発スタジオを分けてリリースした二匹目のドジョウだが儲けてる。

ポケモンGO

7月リリース。8月のアクティブユーザーが2.9億人で203億円を売り上げる。
リリースが遅かったので年間で見るとTop5には入っていませんでしたが、リリースから5ヶ月である事と一般への浸透数を見ると年度代表アプリの1つでしょう。

その他資料の内容から読み解く

市場

世界人口73億人で、アクティブユーザーが26億人。実に世界の35%がゲームユーザー。
スマホゲームの市場としてはアジアが圧倒的に大きく、2.5兆円。北米6900億・ヨーロッパ5700億。
Top5のトータルは5400億くらいで、1/5を占めています。相変わらずトップの売り上げ比率が大きいようです。

ニュース

クラッシュ オブ クラン ・ クラッシュ ロワイヤル などヒットアプリをリリースしている SUPERCELLですが、株式が Softbank からTencent へ売却されました。
Tencent へ売却された事で、中国市場への攻勢を2017年は本格的にかけるのではないでしょうか?

2017年の予想

MOBA

マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(英:Multiplayer online battle arena、略称 MOBA)とはコンピューターゲームにおけるRTSのサブジャンルで、プレイヤーが2つのチームに分かれ、それぞれのプレイヤーがRTSゲームの要領でキャラクターを操作し、味方プレイヤーと協力しながら敵チームの本拠地を破壊して勝利を目指すスタイルのゲームのこと。

発端となったのはLoL(League of Legends)のPC版です。
既にある程度流行しているジャンルですが、MOBAが昨年から大量にスマホゲームとしてリリースされており、PC版との連動・eSportsとしての放映や大会・キャラクター追加による課金が容易であるなど、まだまだ広がりが見えそうなジャンルです。
賞金を掛けた大会なども増えており、2017年の大きな流れになるのではないでしょうか?

そんな中、日本はeSportsの大会の賞金の限度額を10万円に規制するというニュースが9月にありました。
カジノ法案絡みや景表法などで規制に該当する、とされてしまって日本は取り残され、海外の大会だけが盛り上がる現状は変わらないのかもしれません。

モンストの賞金バラマキ

モンストはゲーム内のプレイヤーに対して、クリスマスに1等500万、年末に総額1億1千万をバラまいています。
ゲーム内アイテムを配るのは色々なゲームで行われてきました。ゲームに関連する商品などもプレゼントは色々ありました。しかしゲームと関係ない、賞金・賞品がバラまかれているのは見かけません。世界トップのアプリだけに、どこかで問題視されたり、ライバルが蹴落とすために訴えるなど起こりそうな気がします。
実際の当選者が目に見えないキャンペーンとなっていて疑問を抱かれて、バラまいた方がユーザーのヘイトを稼いでいるという状況についての改善も求められているように思えます。

中国発のヒットゲーム

f:id:artteknika_hada:20161228121553j:plain:w36
中国で人気のOnmyojiというゲーム。何故か日本の人気声優の名前がトップページに。世界セールスの上位に位置していますし、将来的に日本リリースを狙ってるのでは?と見てしまいます。このゲームについては和風というポイントがあるからという理由だけの可能性はありますが。
onmojiに限らず、そろそろ中国から世界で流行するゲームが出ても良さそうな環境は整っているのではないでしょうか?


Author

ハダ

iOS/Android/Windows/Macなど各プラットフォームを手がけています。
前職は家庭用ゲームのプログラマでしたが、最近はスマホとPCでばかりゲームしています。

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